皆さまこんにちは、広報の村田です。最近は、抜けないお正月気分と厳しい寒さと大学のテスト・レポートが黒い三連星の如き猛攻を仕掛けてきていることと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は11/28,29に行われたJapan BP (通称JBP)について、Semifinalist であるWADの白木美幸さんにブログを書いていただきました。悩んでいる人も多いと思われる、ブランクとの向き合い方についてとても細かく書いてくださっています。
以下本文です。
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目次
- 自己紹介
- ブランクとの向き合い方
- 練習方法
今回は大変ありがたいことにJPDUからの依頼を受け、この記事を執筆しております。WAD12期の白木美幸です。実は、私は3月まで留学をしていたため、冬Tで本格的にディベートをするのが1年半ぶりでした。そして、それまで自分のディベート力の著しい低下に落ち込んでおりました。ディベートの仕方が分からない、話の組み立て方が思いつかない、スピーチする時にパニックしてしまう..特に、帰国後初めて参加したK Cupでは先輩と組んでいただいたにも関わらず、結果を残せず、挫折しました。ディベートという競技の特性上、実力が目に見える形で数値化されるため、ブランクによる実力低下で完全に自信が喪失してしまいしました。ディベート界隈の方々の中には、このようなスランプに共感される方は多いのではないでしょうか?というのも、授業、バイト、就活、ゼミなどで学年が上がるにつれ、ブランクが空き、ディベートとの向き合い方が分からなくなり、競技から離れてしまう方は少なからずいらっしゃるように思われます。そこで、このブログでは私がどのようにブランクと向き合い、練習したのかについて書こうと思います。
2. ブランクとの向き合い方
これまで大会に出る度にスピーカースコアだけを気にして生きて参りました。今思うと痛々しいですね。しかし、ブランクを経てからというもの、スコアに特別な意味は無いと思っております。3年にして心を入れ替えました。何故このように考えるに至ったかというと、スピーチにつく点数はあくまでサイド運やコンディションによって変化するものであり、今後の伸び代や総合的なディベートの実力を表すものでは無いと気づいたためです。もちろん、良い点数が取れたら最高です。大いに喜びましょう。悪い点数を取ったとしても、落ち込まないで大丈夫。今回のスコアを指標に以降の大会で最大瞬間風速を出せば良いのです。K Cupでの大失敗を経験してからは、スコアに一喜一憂するよりも今の自分のスピーチにはどのようなロジックが欠けがちなのか、どのようなフレームの工夫をすればより伝わるスピーチを作れるのか、きちんと向き合うようになりました。以下にその詳細を書き記します。
- ブランクを受け入れた
ブランク期間を経て、何が1番自分のディベートに抜けているのかを多くの先輩のご協力の下で見つめ直し、プレパ中に具体例は思い浮かぶものの、どれを優先して話すべきか分からないという課題が発覚しました。この課題の対策として以下の3つを先輩方のご指導を受け、実践しました。
・Problem Identifcation→最短距離でその社会問題を解決できる方法を模索することをプレパの最初の3分で意識。
→効率よく強いケースを立てるため。
・綺麗なスピーチストラクチャーを心がけるために伝わりやすいサインポストを作る。パートナーとそれを共有してアーギュメントの共通認識を作る。
→パートナーと一貫性のあるスピーチをするため。効率よくスピーチ内容を共有するため。
・Exampleを描くときは、多様な解釈が可能な具体例は省き、個人の視点に立って情景描写することを心がけ。
→都合の良い例を出しているだけだと言わせないため、メカニズムをきちんと説明することを意識。
これらの対策方法は個人によって異なるとは思いますが、同じような課題を抱えているディベーターの方にはおすすめです。
- 自分を信じてディベートという競技を楽しんだ
「完璧なディベーターなんて存在しない」
「絶対に勝つという気持ちを忘れない、クリアウィン」
「自分のケースに自信を持つ」
など、数々の先輩方のお言葉を胸にディベートに再度、熱意を抱きました。ブランクを経て完全にディベートメンヘラモンスター化していた不甲斐ない私でしたが、先輩方の手厚いメンタリングのおかげでディベートを楽しむ気持ちを取り戻しましたのです。ディベートは楽しんで自信を持って取り組んだ方がジャッジも聞いていて気持ちの良い、説得力のあるスピーチができると体感しております。もし試合には負けたとしても気持ちでは負けないディベーターになることを意識して前向きにディベートに取り組めるようになりました。気持ちはモチベーションにダイレクトに繋がる部分なので誰でも意識して損はないと思います。特にブランクを経ている方であれば、何よりもまず、ディベートが大好きという心を持つことが大事なのではないでしょうか。
3. その他実践していた練習方法
実践していた練習方法のリストです。色々な練習を取り入れてみて特に効果的だったと思ったものをピックアップしてご紹介いたします。
- スピーチ練習
モーションを毎日1つ選んで必ずスピーチをしていました。忙しい時でも10分プレパ・5分スピーチをして録音しました。その後録音を聞き返し、話したかった内容を全て網羅できているかどうかを確認しました。できていなかった場合は改善点をノートに書き記し、次回以降意識しました。
- 音源
音源からは主にケースの建て方を学びました。レクチャー音源のみならず、WUDCやNEAOなどのブレイクラウンドを実際そのラウンドを見ているジャッジの気持ちで参照し、立論方法を参考にしました。
- プレパ練とラウンド練
私はファーストスピーカーだったため、プレパ練では、最も社会的に弱いとされるアクターの洗い出しと問題の分析を率先して行いました。オープニングの場合は開始3分でスタンスとサインポストを出し、残りの時間は先輩と話のメカニズム(Why true? Why likely? Why important?)を話し合ってアーギュメントを完成させました。クロージングの場合は、可能な限り多くのアーギュメントを考えました。その際、SQ、AP、インパクトの一連の流れを綺麗に示すことを最も意識しました。
- 学びの言語化
自分が立てたケースの改善点を言語化した資料をまとめました。意識するだけでは見えてこない自分のスピーチの弱みをあえて言語化することで、具体的な問題を洗い出し、対策をきちんと練ることができました。自分なりに課題を言語化することで着実に成長することができたと思われます。
留学期間中のブランクがあり、一旦は挫折したものの、冬Tで一緒に組んでいただいた後白先輩にご指導いただきながらセミファイナリストという結果を残すことができました。ブランクがあるからといってディベートはできなくなるものではない、一旦ディベートから離れたとしても練習次第で他のディベーターに追いつくことができるということをお伝えできたら幸いです。そして、この記事がどなたかのお役に立てましたら光栄です。最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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ありがとうございました。練習方法をはじめ、とても参考になりました。
ご覧くださった皆さまもありがとうございました。次回のブログもご期待ください。