2017年12月29日金曜日

Japan BP 2017特集第2弾!~嵩原さん,萩本さんによる寄稿文~

みなさんこんにちは!ブログ担当の田子です。さて、今回は冬T特集2回目をお送りします。

お届けするのはGrand Finalistsの1チームであるICU Aの嵩原さん、萩本さんによる寄稿文になります!

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寄稿文

 先日USJのオリバンダーの店に行ったら、偶然オリバンダーさんから杖を選んでもらえた萩本千晶です。20人ぐらいいる中から選ばれて、魔法を使う体験をしたのはハードコアなハリーポッターファンとしては嬉しかったですが(全7巻を最低10回は読んだと思います)、選んでもらった杖は無料で貰えるわけではなかったのが残念でした涙。さすがに4900円は高すぎいいいいい笑。少し気持ち揺らぎましたが、冷静に杖の使い道なんてないしなー、と思いとどまり買いませんでした。3000円ぐらいだったら買ったかもしれないっすね。


 さて、たごちゃんから冬Tの感想文的なことを書けというお達しを頂いたので、書かせて頂きます。まあ冬Tの感想というよりは、冬Tを通して感じたことですね。

1. 4年生までちゃんとディベートを続けてて良かったこんなことを言うのもどうかと思います が、冬T前に特別ディベートの練習をしたというわけではありませんでした。卒論などで少し忙しかったかという事情もありました。それなのになんでグラファイまで行けたのかと考えると、今までずっとちゃんとディベートを続けていたからというのが大きいと思います。多くの人が経験すると思うのですが、私もいわゆるスランプというのが長く続いていました。三年の春Tでセミファイをとって以来、セミファイに届く成績を取れなくなってしまいました。NAは得意という自負がある中で、優勝を目指していた今年のESUJでクオファイで散った時はメチャクチャ落ち込みました(なおガン泣きする私を慰めてくれたさわには本当にお世話になりました)。周りからのサポートやディベートが純粋に好きだというのも大きいですが、スランプが続く中でもディベートをちゃんと続けられたのは自分でも頑張ったなと思います。
ディベートを続けられたからこそ多くのモーションやラウンドを経験し、強いargumentを考えつく土台ができて、冬Tで結果を出せたのかなぁと思います。もちろん運もありますし、ただの結果論かもしれませんが、自分で納得のいくスピーチや勝ち方をできるラウンドが多かったので、本当に続けていて良かったなとしみじみ思いました。
     
2.自分の理想のチーム作りを大会中に行う事ができた
 私にとって理想のチームはファーストのスピーチの段階でディベートが終わっているチームです。なんだかんだ強いチームはファーストがディベートで勝つ上で必要なことを全部話し、セカンドはちょっとした反論をした上で、比較的どうでも良い3rd argumentを話したり、チョチョっとパートナーのargumentを押したりすることで勝っている気がします。当たり前ですがファーストが中途半端な状態でargumentを完成させると、セカンドがそれを補強するのに時間を取られるので、3rd argumentやBOP調整、メタディベートに使える時間が少なくなり、チームとしては弱くなってしまいます。よって、一年生の頃から私はプレパの大部分をファーストのスピーチのために使うようにしてきました。
もちろんこのようなチーム作りをするためにはスキルのあるファーストがいなければできません。プレパ内で二人で考えついた一番強いargumentを瞬時で理解しまとめ、時間内にわかりやすくargumentを伝える能力が必要です。そういう意味でさわは完璧なファーストでした。本当にうまく行った時(冬TのR2やセミファイ)ではさわのスピーチだけで勝ったと思えました。私はここまでファーストを上手くできないので本当に尊敬しますし、スピーカープライズにさわが入ってたことは自分のことのように嬉しかったです。
とはいえ、このチームのあり方には欠点もあり、ファーストが素晴らしい分相対的にセカンドのパフォーマンスが下がりがちという事です。しかし、セカンドの真の実力が試されるのはファーストが完璧なスピーチをした後にどれほど良いスピーチができるかだと思います。ファーストが失敗する事によってスピーカースコアを稼ぐセカンドなんてかっこ悪いです。なんて偉そうな事を言ってますが、私はまださわが完璧なファーストをやった後に、良いスピーチができるかと言われたらそうでもないので、精進しなければなあとつくづく思います。冬Tのスピーカースコアでかなりさわと点差がある事からも私のセカンドの不完全さがわかると思います笑。



気づいたら冬Tの感想というより、自分のディベート人生の感想っぽくなってしまいました。冬T specificな感想はセミファイで神エクステンションを思いつき、尊敬する先輩方に勝つ事ができてメチャクチャ嬉しかった事ですかね。今まで自分より強い人と当たると必ずと言っていいほど負けていたので、その壁を乗り越える事ができたのが良かったです。あと、グラファイでせっかくさわが良いスピーチをしてくれたのに、世永さんのBOPコントロールに上手く対処できずにOpening Halfの時点で負けてしまった時私の実力不足を感じましたね。もっとディベート上手くならなくちゃなー。


最後になりますが、冬TのコミやACのみなさん、素晴らしい大会ありがとうございました。私の中では一生忘れられない大会となると思います。

そして、何より my honorable partner さわには感謝感謝感謝しかないです。今まで何回一緒に組んだんだろうと考えて数えてみたら15回でした(夏ADI、銀杏、紅葉、梅子、BP Novice、1年NEAO、ジェミニ、2年Australs、2年秋T、2年China BP、3年春T、3年冬T、4年Kyushu Cup、4年ESUJ、4年冬T)。メッチャ組んでますね笑。
さわとじゃないと絶対グラファイまで進めなかったと思いますし、さわの発想力や表現力にはいつも驚かされていました。また、さわという最高のライバルが身近にいたからこそ、今まで負けないように頑張れたんだと思います。そして何よりESUJの後に燃えつきそうになってた私を元気付け、冬Tで一緒に組みたいと言ってくれた時は何よりも嬉しかったです。冬Tを終えた今、さわは最高のパートナーなのだと改めて実感しました。一緒に組んでくれて本当にありがとうね。大好きだよー♡


こんにちは、ICUの嵩原紗和です。冬ティで感じたことを3つほど。

1.自分の強み、弱点の把握の大事さ
 まぁ全てにおいて完璧であれば無敵なんですけど、そんな人っていないじゃないですか。
ロジックがしっかりしてるけど、マナーがイマイチな人。マナーは素晴らしいけど、モーションとの関連性が怪しい人。
そこを把握していればパートナー選びに役立ったり、効率的な練習方法を考案してみたりできるわけです。

そしてこれらを把握するには積極的に周りに聞くことです。それも、自大の先輩だけじゃなく、他大の同期、後輩にも。なんでかっていうとジャッジされるのは自大学の先輩じゃないから。結局その人たちに刺さらないと結果は出ません。

なのでフィードバックを貰う際は悪かった点だけではなく、良かった点も聞きましょう!

2.パートナー選び
 上でも少し述べましたが、パートナー選びってすごく大事だと思います。そこはまぁ説明しなくても分かると思うので省略します。
私はちあきとながーーーーーーい間組んでます。本当に長い。笑 1年生の銀杏杯からだっけ?別にちあきでいいや、ではなくてちあきがいいんですよ。
それはなんでかというと、私にないものをちあきは持っていて、ちあきにないものを(多分…ほーぷふりー…)私は持っていて、それをお互いに理解しているからです。
私は頭悪いのでバーデンの整理や、相手とのクラッシュの仕方をラウンドが始まる前に出し切ることが苦手です。なので説明責任を背負いすぎて証明しきれずに負けてしまうことは少なくありませんでした。でもちあきは本当に回転が早く、その点においてとても尊敬しています。

こういったようにパートナーと自分の能力を客観的に把握していることで、目の前の成績に流されずに強いチームを作ることができると思っています。

私たちのチームは結構成績において浮き沈みが激しいです。梅子優勝した後はBPで全くブレイクできない時期もありましたし、そのあと2年生で秋T4位ブレイクした後SFまで行けたり。そして最近はまた「沈み」の時期だった気がします。今年のQDOではブレイクラウンド初戦で落ちたし、ESUJでは2ndブレイクしましたがブレイクラウンド初戦でまた落ちました。

でも私はESUJのブレイクラウンド初戦で負けた後、ちあきを冬Tに誘いました。即。
なぜなら、目の前の成績に惑わされるほど私はちあきの能力を見くびってはいないから。
それだけ彼女を信じていたし、チームとしてカチッとはまった時の真の強さを私は知っていたからです。

その信頼の結果が今回の冬Tだと思っています。「いつかNationalsのGFに行く」、「いつかクリアに憧れのディベーターに勝つ」という2人の夢が叶って本当に嬉しいです。

なんかちあきへの愛を語ってしまいましたが笑、言いたいことはパートナー選びの際に互いの能力を把握していることって大事だし、選んだら結果に惑わされずに長く組んでみることも大事だよってことです。勝てないからってポイってしちゃだめ。

最後に。
関係ないかもしれないんですけど、皆さん今年のM-1って観ました?
私はお笑い大好きなので冬Tが終わって速攻で観たんですけど、冬TのGFと重なる部分があった気がしました。
M-1優勝はとろサーモン。さすが15年目という感じの、ボケとツッコミがハッキリ分かれている漫才でした。しかし個人的には一番ジャルジャルというコンビの漫才が一番印象に残っています。審査員の松本人志は「漫才なのか曲なのか、ギリギリ漫才」的なことを言っていましたが本当にそんな感じでした。ジャルジャルの漫才は既存の漫才のシステムに挑戦している感じがして、泣きました。笑

冬TのGFはOGが優勝で妥当だと思います。さすがベテラン、テクニックと洗練されたアイデアがカチッとハマった完璧なスピーチだと思いました。特にDPMのよながさんは素晴らしかったですよね。
でもCOの2人のスピーチを聞いたあと、本気でCOが優勝だと思いました。本気で。OOで聞いていてもずっと泣きそうでした。
MOのスピーチを「パブリックスピーチ」という人もいました。「OOの話を言い方を変えてるだけ」という人もいました。
でもGFが終わっても、冬Tが終わっても興奮冷めやらないようなスピーチはダントツでCOだったと思います。

ジャルジャルの漫才も、COのスピーチも、既存のものに挑戦し、それを見聞きした人にかなりのインパクトを与えたという点では似ていると思いました。ロジックだけで説得するんじゃなくて、感動させるという形で、既存のディベートに挑戦するのも面白いなぁと思いました。新しい目標ができそうです。

いやーGFは感動した。冬ティ参加できて良かったですー。今年のM-1も良かったー。2つの大会を通して感じたのは、表現方法や説得方法は無限にあるし、その中で必死に模索している表現者ってかっこいいんだよね!!!


おわり





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 お忙しい中執筆ありがとうございました。何回もの大会を共に戦い抜いてきたからこそのチーム力…かっこいいですよね。
読んでくださった方で、今後もしパートナー決めに悩んだ時、読み返して欲しい回です。改めて、お2人ともおめでとうございました!

次回の冬T特集もお楽しみに!!

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