2019年11月5日火曜日

【ご報告】JPDU版ピースコ制度(仮称)検討室設置について

こんにちは。2019年度JPDU副代表を務めております、青山学院大学3年の香川です。

このたび、掲題の『JPDU版ピースコ制度 (仮称)検討室』を副代表直轄の臨時チームとして立ち上げることを加盟大学の皆様にお知らせいたします。



目次


1:背景
2:活動内容(予定)
3:意見箱、問い合わせ先



1:背景


梅子杯後に公開された、ディベート界における格差に関するJPDUブログ記事(http://blogjpdu.blogspot.com/2019/10/umeko-cup-2019.html?m=1)は、記録が確認できる中で最もTwitter上のエンゲージメント数が多く、また最も多く読まれた記事となりました。
ディベート界の多くの方が、格差問題について関心・共感・危機感を覚えておられるからこそと思います。

皆様の関心の強さを受け、JPDUとしても足下のパーラメンタリーディベート人口の減少、およびその原因の一つと考えられる格差問題の解決に向けた取り組みを可能な限り強化していきたいと考えています。
現状既に行われているJPDUセミナーや練習会は、accessibilityの高さや一度に収容できる人数の多さなどのメリットがある反面、継続的に指導をする、人としてメンタル面でのサポートをするなど、先輩ならではの機能を十分代替できているとは言えません。
「自大学に継続的にリソースを投下してくれる上級生がいるかどうか」が強豪大学とそうでない大学の格差の構造的要因の一つだと仮定したときに、この構造をより直接的に緩和・解消する施策が有効と考えられます。

そこで、格差解消に向けた新施策第一段としてアカデミックディベートのコミュニティーで導入実績のある「ピースコ制度」についての調査・研究を行い導入是非の議論などを進めて参ります。
ピースコ制度とは、サポートが必要な大学に対し他大学の実績ある上級生を後見人として派遣する制度ですが、詳細について不明な点が多く現状では導入すべきか否かの判断ができません。
また、当該制度を持続可能なものとして円滑に運用するための要諦についても知見を深める必要があります。

このような背景から、臨時検討チームを設立する運びとなりました。

2:活動内容


当面は以下のような活動を予定しています。

2019年中:
・アカデミックディベートのコミュニティー関係者に対するヒアリングの実施
・中堅・中小大学に対する過去のヒアリング内容の棚卸し、および追加ヒアリングの実施
・パーラコミュニティーの実状を踏まえた素案の設計

2020年第1四半期:
・2019年中の活動を踏まえたトライアルの実施

3:意見箱・問い合わせ先


活動を進めていくにあたって、ディベート界の皆様からのご意見などを下記のフォームにて受付けます。
https://forms.gle/22rogasyCEY6SoH2A

今後、当ブログをはじめとする各種媒体で検討状況やヒアリングの議事録などを不定期に公開させていただきます。

また、各大学の皆様には調査へのご協力等をお願いすることがあるかもしれません。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

2019年11月2日土曜日

梅子杯に際して〜村田さんからの寄稿文〜


スタバのコップが既にクリスマス仕様になっていて、あまりの時の流れの早さにビビっています。広報の川口です。
今回は見事梅子杯チャンピオンに輝いたKDSの村田さんのブログ記事です!村田さんの、驕らず謙虚に、向上心を持ち続ける人柄が伺えるブログ記事となっており、同じ大学の上級生としても見習うべき部分がたくさんあるなぁと読みながら感じました…。それではお楽しみください!

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こんにちは。KDS1年生の村田律です。10月5・6日に東京理科大学野田キャンパス・津田塾大学小平キャンパスで行われた梅子杯について書かせていただきます。語彙無いし読みにくいし長いかもしれないですが、よろしくお願いします。あとなんかりくを崇めまくってますが、銀杏杯のブログでりくと組んだけいたもりくに感謝しまくっているのでそういうものとして気にしないでくださると幸いです。

目次
1,大会前
2,大会当日
3,まとめ
4,謝辞


1,大会前
 九月の初めにトライアウトがあり、他大学を含め4人の先輩に来ていただいて一対一でファーストスピーチを見ていただくことを4回行う、という形式でした。めっちゃ緊張しながらも枠に入れました。チーム分けについては自分とけいたと陽平がファースト希望でバランスが悪かったところ、けいたが「俺、セカンドでいいですよ」と大人な対応をしてくれたのでロールで組むことにし、最終的にトライアウト1位のりくと組むことになりました。けいたに感謝。
 秋Tも出場したため練習時間は秋Tが終わってからの2週間しかなかったので焦りました。しかも組んで最初の練習でボロボロだったため、急遽ロールを入れ替えてりくがファースト、自分がセカンドとなりました。けいたのイケメンムーブを台無しにしてしまって申し訳なかったです。けいたすまん。練習としては通常のラウンド練に加えてUTDSにお邪魔したり、先輩の淳さんにプレパを見てもらったりなどしました。梅子前日の練習ではけいた・陽平ペアに負けましたが、自分は大会前日に調子が良いと大会で爆死する傾向にあるので内心ノルマ達成で安心していました。

2,大会当日
11日目
 慣れないスーツ・遠い会場に戸惑いながらもなんとかレジ落ちは回避しました。会場に着いたらみんなスーツでかっこよかったです。そんなこんなで余計なこと考えてたら当初「会場ついたら頭働かすためにプレパしよう!」と言っていたのを完全に忘れてました。

R1 THW make voting mandatory. (opp) : win
 古典モーションだったので考えやすく、助かりました。
 りくがきちんとこちら側のケースを立ててくれたので、丁寧なキャラクター分析のもとなんで相手の言う利益が起こらないのかなど反駁を徹底することを意識しました。自分的には上手くいったラウンドでした。
 ちなみに相手は日吉練にも来てくれた一橋のチームで、なんかテンション上がりました。


R2 THBT parents and teachers should encourage children to be satisfied with what they have at that time rather than to have ambition to achieve more. (gov) : win
 上手くキャラクター分けをして野心を持つことが美化されすぎることで困る人の話をしたつもりが、ジャッジの方に自分たちが守りたいものを明示すべきと言われてしまい、まだまだ分析が足りないのだなと痛感しました。また、持病のビッグワード症候群が出てしまい、上を目指せというプレッシャー!!って言った割にそれがどうやばいのかを全然言ってなくてそれも直さねばと感じました。ビッグワードモンスターです。
 ちなみに相手は自分たちが大会前に行かせてもらった東大のチームで、一戦目同様謎の高揚感がありつつも、二連続で知り合い同士の潰しあいみたいになって若干テンションが下がるという複雑な心境でした。

R3 THW prohibit the media from reporting on the mental illness of crimes. (gov) : win
 りくがガンガン報道がいかに悪意に満ち溢れてるかやそれを受け取った一般市民及び精神疾患を抱える人がどうなるかを詰めてくれたので「流石だなぁ」と思いつつも相手の話を返すことに専念できました。ところがどっこいラウンド後に過度に一般化しすぎとか自分のケースが完成してなかったなどの指摘を受けてしまい確かに詰めきれてなかったなぁと後から感じました。ちゃんと自分たちのケースを冷静に見るべきでした。パートナーの説得力がありすぎるのも考えものですね(責任転嫁

R4 THW force doctors to report suspected cases of domestic violence. (opp) : win
 どんな人がDVを相談しないのかを分類したはいいもののそれぞれの理由が存在する理由及びなぜそれが尊重されるべき選択なのかが詰まっておらず若干水掛け論的な感じに。また、報告を恐れて病院に行かなくなるというのも主張のみで水掛け論になり、さらにその結果何がやばいのかもそこまで詰まってなかったということで反省の多いラウンドでした。
 ちなみに相手は早稲田でした。慶早戦、まずは一勝です。

 夜は寄り道せずにまっすぐ帰りました。帰る途中でみんなとブレイク発表を見たらジャッジ含め全員ブレイクで熱かったです。ただ、一位ブレイクを狙っていたので二位ブレイクだったのがだいぶ悔しかったです。1日目を通してりくの安定感を改めて実感しました。

2)二日目
 相変わらずスーツは慣れませんでしたが、会場的に1日目よりは少し余裕がありました。会場に着いて改めて誰一人欠けずにKDSが集まってる事実にテンションが上がり、トーナメント表的に決勝をKDS AKDS Bで占めることは叶わなくなってしまったものの、準決勝で当たろうぜと少年漫画チックなことを話しつつ、負けたら即終わりの試合を前に意識を高めてました。

OF THW monitor ex-prisoners with GPS. (gov) win
 モデルでGPSを罰の一部のように扱うとして(モデルとして正しいかはともかく)相手の過剰な罰となる的な話を弱めようと思ったのですが結局上手く使えず、利益がめっちゃあるという話のゴリ押しと申し訳程度の正当性の話で勝ちました。

QF TH, as moderate feminist groups, would actively label and criticize radical feminists as “Feminazis”. (gov) win
 フェミニズム系のモーションは地域や思想ごとの細かいキャラクター分けが大事と教えてもらったので実践しようとするも途中でこんがらがって結局よくわからないスピーチをしてしまいました。動機などの細かい分析がなかったためか、チームとしてもなんでフェミナチとして非難することで解決するのかが謎な感じになってしまいました。

SF In cases of interracial adoption, THW allow foster parents to force their children to alter their racial appearance. (opp) win
 何言うの?そもそもわざわざ違う人種の子供引き取っておいて手術ってどういう状況?したとしてそんなやばい?って感じでずっと頭に?を浮かべながらプレパしてました。りくの言ってくれることにも引っかかり続け、結局何を言うのかわからないまま試合に突入。ここ最近で一番恥ずいスピーチをした一番忘れたいラウンドなので正直記憶があまりありません。有能な自己防衛機能が備わっているようです。そんな中でも覚えていたのはりくがめっちゃフォローしてくれたことと淳さんが自分のスピーチの直前に部屋に入ってきたときの絶望感くらいです。正直ラウンド終わってから結果が出るまでずっと負けたと思ってました。あまり勝ちに貢献してこなかったくせに自分のせいで負けちゃうと思うとなんか精神状態がめっちゃヤバくなってしまい、高校時代からお世話になっていて梅子二日目も見にきてくださった馬場先輩と散歩(100m強)するという謎ムーブをしつつめっちゃアドバイスもらってました。馬場先輩、ありがとうございました…! 結果が発表されてみるとなんと勝っていました。りくには感謝してもしきれないし、勝ったとわかっても申し訳ないです。また、激アツになるはずだった日吉ラウンドを(個人的に)微妙な感じにしちゃったり焦りすぎて楽しめなかったりと陽平とけいたにも申し訳なかったです。次はちゃんとしたスピーチをして貢献しようという気持ちと敗れたけいた・陽平の分も頑張ろうという気持ちを持って、もらったアドバイスを消化することに決勝まで努めていました。

GF THW forcibly introduce a CO2 emission limit to all countries even when it hinders economical growth. (gov) win
 とりあえずプレパはりくが好調で自分たちのケースをどんどん詰めていってくれたので自分はアドバイスにもあった相手の話を根幹から切るというところを意識しながら話すことを考えていました。
 別部屋でのプレパが終わって会場の大きな部屋に戻るとめっちゃ緊張が増しました。そもそも大勢の人の前でスピーチするなんて2回目だし、相手チームの早稲田の二人とりくは渋谷教育学園渋谷という高校のパーラメンタリーディベートのトップに君臨するとっても強い高校(自分は銀杏杯でここの高校生に負けました)出身なので、栃木の片田舎出身で海外経験もない自分はアウェー感が半端なかったです。焦って噛むとか言わなきゃいけないことも言えないなどがないように気をつけながら頑張りました。古典モーションだったのでまあ予想通りの話がどちらからも出て、なんやかんやあって、りくがかっこいいリプライスピーチで綺麗にディベートを締めてくれて勝ちました。りくの進化が止まりません。割と決勝は自信があったので優勝した瞬間に発狂はしませんでしたが、ブレイク一位を取られた借りを返せて、何よりこのチームで優勝できてとても嬉しかったです。そして慶早戦二勝目です。今大会に出ていた早稲田の2チームをどちらも倒しました。これで慶應の中でのKDSの地位も上がるでしょうか。土曜の必修を切って大会に出ている身としては公欠にするくらいのわがままは聞いてくれていいと思います。

3,まとめ
 優勝したいというのはもちろんKDS三連覇がかかっていてプレッシャーも一入だったので、優勝できてよかったです。KDS ABで準決勝をできたのも熱かったですね。また、いろんな大学の人と二日間という短い時間の中で試合できたことも普段あまり他大学に行かない自分には大きな刺激となりました。一方でまだまだ課題も山積みであることを実感しました。特に準決勝。英語力をつけたりリサーチをしたりとこれからも邁進していきたいです。
 あと、モーションムービーが凝っていて面白かったです。

また、見栄を張らないことは大事だなぁと感じました。一年生大会だしジャッジの人もたどたどしいスピーチや拙いロジックを予想してる。一年生の中には自分より全然上手な人もたくさんいるし、大会で覚醒なんかするわけない。それを心に留めた上で本番まで万全の準備をして、本番では無理して欲張らずにやってきたことを出す。失敗したらそんな日もあります的な感じで切り替える。それを意識したら割と決勝も落ち着いたスピーチができた気がします(準決勝は失敗したけど)。自分は梅子前に今までの梅子杯のブログを見たりしてたので、もしこれから同じように一年生大会の前にこの記事を覗く一年生がいたら参考になればいいなと思います。


4,謝辞
 Tが終わって本格的に梅子に向けて練習し始めてから大会の終わりまで様々な方にお世話になりました。KDS外ではAC陣含め梅子杯を運営してくださった方々、大会当日ジャッジをしてくださった方々、会場を貸してくださった東京理科大と津田塾大学の方、練習しに行ったら快く受け入れてくださったUTDSの方々、遠いのに日吉まで来てくださった他大学の方々、ありがとうございました。
 KDSでは、練習で相手をしたりジャッジをしてくれた同期や先輩方、当日提供ジャッジとなってくれたみよさんとゆいさんとごろうさん、当日遠いのに来てくれて自分たちのラウンドを見て改善点を教えてくれた伊藤と橋本、忙しい中自分たちの疑問点に答えた資料や苦手な分野の資料を作ってくれたましゅうととしやさん、忙しい中資料の作成・レクチャー・プレパ練の指導・ジャッジなど多くのことをしてくださり、さらには二日目にも来て決勝のあとまで細かく丁寧なアドバイスをくださった淳さん(部屋に入ってきて絶望したとかいってすいません)、本当にありがとうございました。
 そして最後にりく。組んでくれて本当にありがとう。準決勝をはじめとして基本りくに頼りっぱなしだったし、慎重になりすぎたり勝手に不安になってる自分を上手くほぐしてくれて助かった。りくがいたからこその優勝だと思うし、また機会があれば是非組んでほしい(その時までにはもっと上手くなります)。

いろいろ書きましたが、とりあえず普段の練習で満足せずにリサーチ・スピーチ練習をしっかりやって上を目指していきたいと思います。
 ここまで読んでくださってありがとうございました。

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実はKDSは、三連覇かつ決勝進出は六年連続なんですね〜我が部ながらに感動です(^^)(自賛)
村田さん、素敵な記事をありがとうございました!今後の活躍にも期待です!