2018年6月29日金曜日

JPDU Spring Tournamentに際して〜後白さんからの寄稿文〜

こんにちは、広報の木對です。いつのまにか梅雨も終わり、本格的に夏がやって来ましたね…ひょええ

今回は、4月に行われた春T(春の全国大会)について、優勝した後白さんがブログを書いてくださいました!
実は私もAdjudication Coreとしてこの大会に関わっていたので、優勝した後白さんがこのような素晴らしいブログを書いてくれて、本当に嬉しいです…!

後白さんの素晴らしさが伝わるこの文章、ぜひお楽しみください!

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みなさん、こんにちは。WAD4年の後白翼と申します。
4年でありながら、ディベート界全体に何か伝えるのが初めてなのでかなり緊張しています。そもそも、ブログにどのようなことを書くべきなのか、皆さんがどのようなことを知りたいのか、よくわかっていないので、今私が思っていることを三項目に分けてお伝えしたいと思います。興味があるところを読んでくだされば幸いです。
また、私は文章を書くのが苦手です。読みにくいところも多いかと思いますが、ご容赦ください。

1.    感謝の気持ち
今回、メンバーにも恵まれ、優勝することができたのですが、そのとき私の中でこみあげていたのは喜びを上回るほどの感謝でした。特にWADの先輩方には常にお世話になりっぱなしでした。これまで様々な形で面倒を見てくださってありがとうございます。中でも、私たち3人と卒業されてからもとても仲良くしていただいてる亀井先輩、私が留学から帰ってきてから個人練習にも付き合ってくださり、常にステップアップするためのアドバイスを下さった藤田先輩、そして1年生の頃から先輩方が卒業されるまで毎週のように練習に付き添って下さった鳥羽先輩と珠音先輩に特別感謝の意を表したいと思います。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

そして、これまでの大会でコミをやってくれてきた方々にも、この場を借りて改めて感謝の意を表したいと思います。コミの方々なしでは大会自体存在することができません。私は大変恥ずかしながらコミをやったことはありません。コミのやり方すら知りません。私の場合、ディベート/ジャッジに拘っているというよりも、コミ募集のお知らせを見逃しているだけのことが多いので、これからはより注意してお知らせを見るようにします。また、コミが足りないときは声をかけてくだされば出来る限りお力になりたいと思っています。

2.    「マイナスからのスタート」とその克服
WAD内外の同期と比較しても、今までの私のディベートキャリアは必ずしも華々しいものではありませんでした。ディベートを6月に始めた私は、一年生の間、一度もどのカテゴリーにおいてもブレイクしたことはありませんでしたし、WAD Aを潰すと奮起したジェミニ杯でもオクト止まりでした。冬ADIでは優勝を果たしましたが、パートナーの二人ともがGFベストスピーカーを受賞したり、スピーカープライズにチーム内で自分だけ入っていなかったりしていたのを見て、逆に私の劣等感は強まっていっていたように感じています。
読者の方々にも、現在同じような思いをしている方がいるかもしれません。聞かれてもいないのにアドバイスをするのは、お節介な気がして普段はあまりしないのですが、ブログを書いている身として皆さんのお力になる責任があると思うので、今ディベートで悩んでいる方のために、私にとって特に効果的だったかなと思うことを紹介したいと思います。
(I)           考えることをあきらめない
結果が出ないと諦めたくなることが何度もあると思います。そのたびに私は(大好きなアイドルグループのキャッチフレーズでもあった)「マイナスからのスタート舐めるな!」という言葉を胸に、どうしたら競技ディベートの試合で勝つことができるのか考え続けました。これは、先輩からのレクチャーやマターを覚えることとは違います。どのようなケースを立て、どのようなスピーチをしたらvoteが貰えるのか、演繹的、そして帰納的に考えることです。演繹的に考える際は、どのようにしたらディベートは「勝ち」になるのか、そのためにはどのような立論、反論、フレーミング等が必要なのかを考えます。先輩からのレクチャーは、これを考えるためのヒントであり、自分で(勝てる)ディベート観を見出してこそ、試合でも勝てるようになると思います。帰納的には、どのようなことをしたときにvoteを貰えたのか、それは何故なのかを考えます。これを可能にするのは、各ラウンドでしっかりと自分で考えてケースを立て、スピーチをすることです。これを怠ってしまったら、勝ちに繋がらない自己満ディベート観にとらわれてしまいます。これらのプロセスの試行錯誤は、簡単ではありませんが、勝利に直結する大切な作業です。
(II)         自分のラウンド中の声を聞く
上達するためには、各ラウンドで上手くできなかったことを反省し、それを改善する必要があります。しかし、コーチが存在しないサークルに属している以上は、自分自身が自分の専属コーチとなり、自分が日々改善しているのかを確認しなくてはいけません。そのためには、自分の各スピーチがどのようなものであったのか客観的に見る必要があり、だからこそ自分自身のスピーチを録音し、帰り路など時間があるときに聞きかえすことは上達に不可欠です。
自身のスピーチを聞くことは恥ずかしいですし、辛いです。だからこそ、二度と同じようなミスをしないように心がけるきっかけにもなります。また、ジャッジがリフレクで教えてくれたことも、振り返ることでよく吸収できるはずです。
(III)       音源は生きたマターとストラテジーの宝庫
他のディベーターも努力してうまくなっていく中で、差を少しでも埋めるにはディベートの経験値をなるべく多く蓄えることだと当時私は思いました。それが私が音源を聞き始めたきっかけです。
私が音源を聞くときは、(1)耳を慣らすために一度通して聞く(2)特にうまかったスピーチの内容とストラテジーを把握する(3)あとで振り返りたいときに「何をこの音源から学びたいのか」はっきりとさせて聞きなおす、といったステップを踏んでいます。
ディベートの流れやケースの立て方、流行りなどから、毎回ディベートスピーチで求められることは若干違います。その中で、音源を真似してしまうのは、思考を止めた上で敗北もしてしまうという極めて哀れな結果になってしまうのでお勧めしませんが、上述のディベート観の形成や大まかなマターの蓄積に非常に有意義なので、活用してみてください。
音源をまとめたスプレッドシートを私のTwitterで公開しています。是非活用してくれたら嬉しいです。もし私のTwitterがわからない方がいらっしゃりましたら私にMessengerを送っていただいても構いません。
あくまで一ディベーターの一意見として、困っている人の目に入れば幸いです。


↑このスライドの写真大好き。今度GFでスピーチすることがあればもっとエレガントにスピーチしたい


3.    春T自体についてと、これから
何よりも、同期の仲良し三人組で優勝することができたのは、一生の思い出になると思います。彼らなしでは、私はディベートしてないでしょうし、この大会でも何度も助けられました。もちろん、仲がいいだけではなく、喧嘩をすることもあります。「後白なんかと二度と組むか」と思ったこともあったと思います。それでも一緒にディベートをしてくれた彼らのような友人に恵まれて、私は本当に幸せ者です。
実は、今回私は急遽出場できなくなった同期の代役としての出場でした。直前のICUTでも組んでいたので、代役として出場してほしいと大会の2週間ほど前にオファーを受けたときも、ためらうことは何もありませんでした。(私たちが初めて組んだのは一年生のICUTでした。そこで三連勝後三連敗という地獄のブレイク落ちをするのですが、それはまたの機会に。)何度も組むことで培ってきたチームワークが何よりも私たちのチームの強みだったのではないかと感じています。

当たり前だけど忘れてしまいがちなこと。自分がディベートをしているからといって、一つの大会でいい成績をおさめたからといって、自分が人間的に他の人に勝っているわけではないということ、ディベートは皆がそれぞれの形でその利益を享受するための活動であること。これらを忘れないようにしながら、春Tの思い出は心の中の宝箱にそっとしまっておきたいです。


CA百瀬とDCAのイハオさんと共に。素晴らしいモーションありがとうございました!!



長々と失礼いたしました。
4年も4年でなかなか忙しくて大会等に顔を出す機会も減ってしまいそうですが、これからも仲良くしていただければ、なによりも嬉しいです。

これからも皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
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